ファームの良さを「知ってもらう」イベント実施

 ファームの良さを知ってもらうには、使ってもらうのが一番の近道!ということで、ファームで「あずまや建設記念お月見はまっぺし」を昨年のはまっぺしの経験を参考に行いました。

 

 はまっぺしの「はまる」とは「こっちの空いているところに来て輪にはまりなよ」というニュアンスの言葉です。

 

「一緒にどう?ここにはまりなよ!」皆でつくるはまっぺし

 はまっぺしのいいところは、皆で料理を持ち寄るので「誰もががはまっぺしの成功の一部分を担える」ことです。

 

 自治組織である長洞地域公民館婦人部の方々や友結ファームの方々が中心となり話し合いが進められ、はまっぺしに関わる人の負担が偏らないようにと配慮した結果、

・婦人部が軽い食事(さんまのすり身汁、漬物など)を仕込む

・来る人は自分の分のおにぎりとお椀を持参する

・はまっぺしが始まったら、お月見団子を来た人達で作る

といった方向性に決まりました。

 

 YFOでは、少しでも多くの人が参加しやすいようにとちらしを作成し、可能な範囲で直接声をかけました。行ってみたいけど足が悪いので行けないのという方や、あまり興味が無いという風な方、「畑いじりに関わっていないしあそこへは行きづらい」という方もいました。

絵は小学生の子が担当
絵は小学生の子が担当

明るい風景

 いよいよはまっぺしの当日です。朝から婦人部の方を中心に準備が進み、15時過ぎには何十人もの人が集まっていました。自慢のさんまを振る舞う方、お団子をどう作ろうかと相談する方々、棟梁さんと遊んでもらう小学生の女の子、ゆったりとくつろぐ方々。とても賑わい明るい時間が流れていきました。途中、あずまやの建設を記念した「ごしもちまき」(屋根からお菓子などを撒くもの)が行われたり、皆で歌を歌ったりもしました。

 

 あずまや建設の中心であるお二人が互いに労を労う姿や、準備から片づけまで随所に現れる長洞の皆さんの団結力はとても頼もしいものでした。


自然といつまでも歌が続く
自然といつまでも歌が続く
頼もしいお父さん方
頼もしいお父さん方
ごしもちまきでお祝い
ごしもちまきでお祝い

課題

 このはまっぺしの目的である「これまでファームに来たことのない人に「ファームってこんな楽しみ方があるんだ」と体験してもらう」ことについては少し課題が残りました。当日たくさんの人がファームに集まりましたが、その中でおそらく初めてファームに来たのは数家族、数人でした。中には、門のところから様子を窺っていたけれどすぐに引き返してしまった方も…。

 

 何かを一度仕掛けるだけで、全ての問題が解決するはずもありません。はまっぺしに限らず、他の方向からファームを使うアイディアをもういくつかできればなと思いました。

 

人が人を、楽しいが楽しいを呼ぶ

 どうすればファームに遊びに行きやすくなるのでしょうか。こういったイベントが何回もあれば、いつか「今回は行ってみようかな」となるかもしれません。また、「はまっぺしをやりました」といった様子を伝えるちらしをつくれば、「こんなかんじなんだ。ちょっといいかも」と安心感を持ってもらえるかもしれません。

 

 そしておそらく一番有効なのは、知り合いに誘われることです。人が人を呼ぶのです。きっと私たちのような外部の人間から「楽しいですからぜひ!」と誘われるよりも、ご近所さんから「一緒に行ってみない?」と声をかけられた方が嬉しいでしょうし行きやすいのではないかと思います。

 

 はまっぺしの最中、婦人部の方がファームに初めて来た家族に「いつでもはまりなさいね!」と声をかけていました。こんな風に、コミュニティの元気な部分からゆるやかにネットワークが広がっていくことが理想なのではないかと思います。

 

 いくつかの課題は残るものの、このはまっぺしに携わったすべての人が楽しい時間を共有できたように思います。はまっぺしが長洞団地での最後の活動だったのですが、これから先この長洞に「楽しい」の輪が広がっていくことを願い、友結ファームを後にしました。