杉下団地 第2回納涼盆踊り大会(8月14日)

仮設団地を含んだ地域全体のコミュニティ形成を目指して

 

 昨年に続き2回目となるこの盆踊り大会では、仮設団地に住む方々と団地周辺に住む方々の交流を目的に、仮設団地周辺の約400戸に盆踊り大会の招待状が送られました。

 


 このお祭りは、もともと人のつながりが強い越喜来地区にある杉下仮設団地でのお祭りです。越喜来に限らず仮設団地の周りには、被害の無かった自宅に住む人、修理をしながら自宅に住む人、自宅に住めなくなり空家を借りて住む、つまり「見なし仮設」に住む人…と、いろんな立場の人が暮らしています。それゆえ複雑でデリケートな問題が発生しているのです。

「みなし仮設」の問題

 例えば「見なし仮設」の問題。見なし仮設は一見すると普通の住宅なので、支援が必要な人が住んでいるのかどうか判断しづらい為、多くの支援は仮設団地に集中しがちです。また、見なし仮設に住む方の中には、仮設団地にいる友人を訪ねようとした時に「支援物資をもらいにきたの?あなたは仮設じゃないのに…」と言われ傷つき、仮設団地に行きづらくなったという方もいました。

 

 仮設団地だけで完結しない地域全体のコミュニティ形成をめざし、今回の盆踊り大会では周辺に住む方々に招待状が送られたのでした。

「楽しい!」のちから

  人は楽しいものに引き付けられます。人が集まる楽しい場所や時間は、楽しい人が生み出します。杉下団地の方に、「皆(私たちのこと)が楽しくなければ俺たちも楽しくない。楽しんでほしい」と言われました。シンプルですが、大事なことだと実感しました。


思い出を囲んで

 囲む。ひとつのものに気持ちが集まる。お祭りを一緒に準備したことも、プレイベントのカラオケ大会も、出し物のテーブルクロス引きも、皆で踊った盆踊りも、お祭りの最後のふるさと合唱も…たとえ相手のことを深くは知らなくても、同じ思い出を分かち合っているだけで、他にも分かち合えるものが増えるような気がします。

 

 


最後に

 大盛況だった杉下の盆踊り大会。楽しもうだなんて考える前から楽しかったです。「終わった直後に、来年も絶対やろうと皆で決めた」と聞いた時、何か言葉に出来ないものを感じました。